なぜエッセイを書くのか?
あなたの考えやアイデアを示すだけでなく、問題文やそのテーマについての理解度も示す必要があります。
しかし、そもそもなぜ、エッセイを書く必要があるのでしょうか。
エッセイには4つの目的があるとウィルは言います。
- 概念やアイデアを自分の中に落とし込むため。
- 自分の考えやアイデアを他人に評価してもらうため。
- まとまりきっていない自分の考えやアイデアを確立するため。
- 試験のため
エッセイというと小一時間で書く試験でのエッセイを思い浮かべますが、
このようにエッセイは様々な活用方法があることがわかります。
では、どのようにエッセイを書いていったらうよいのでしょうか。
絶対にやらなくてはならないひとつのこと
エッセイを書くうえで、絶対にやらなければならないことがひとつあります。
それは、書き始める前に、エッセイの計画を立てること。
言い換えると構想を練るということですが、ウィルが強調する計画とは、何を書く必要がないか認識することだそうです。
ウィル曰く、中には書き始める前に、もはやエッセイを書いてあるのと変わらないくらい計画をびっしりと立ててしまう人もいるそうですが、そんなことはする必要は勿論ありません。
計画をする上で大事なことは、あなたの最も重要な主張を後述する第4段落までとっておくことなのです。
エッセイが関係のない細かな話に逸れてしまわないように注意します。
すべての段落が問題文、主題に関連していることを確認しましょう。
エッセイの構成について
今回、ティム・ウィルソン教授はエッセイの構成を5段落で説明しています。非常にわかりやすくシンプルな構造なので見ていきましょう。
第1段落
導入文を書きましょう。問題文をよく読み分析し、その分野の一般的な知識を披露しつつ、読者をあなたのエッセイに引き込みます。
この段落は、今後どのように問題文に対して答えていくかという意思表示をする場でもあります。
簡潔な短い段落にすることを忘れずに。
第2段落
あなたの主張の主な根拠を述べます。しかし最も大事な根拠は第4段落にとっておきましょう。
第3段落
第2段落に相対する意見の根拠をあげます。反対意見とその根拠を想定し、この段落で説明します。
第4段落
議論を起こす段落であり、その議論に決着をつける段落でもあります。おそらくエッセイの中で最も長い段落となるでしょう。
あなたがここまでとっておいた根拠と主張を簡潔かつ、論理的に述べる必要があります。繰り返しますが、話が脇道に逸れるのはご法度です。
友達と議論をしている場面を想像するとわかりやすいと思います。
相手が何も言っていないのに、いきなり自分の主張を守ろうと喋り出す人はいません。また、相手に何も言及されていないのにも関わらず、自分の主張をまくし立てる人もいないでしょう。
まずは、冷静に相手の話を聞き、意見と根拠を理解し、その上で自分の根拠を賢く大胆に示す。このように議論に勝つ。
エッセイでも、第4段落では、このように議論を進める必要があります。
第5段落
結論を簡潔にまとめる段落です。ここでは新たな考えや情報は必要ありません。第1段落から第4段落までの情報を簡略かつ適切にまとめましょう。
イメージは裁判官が、判決を読み上げる時のような簡略さです。
基本的に新しい情報を付け加えるのはやめましょう。
ウィル曰く、「結論で新しい情報や考えを述べるくらいなら、もう1枚エッセイを書きなさい。」とのこと。
それもそうですね。
※第2・3段落は他にもパターンあり。
この2つの段落に関しては他にもパターンはあります。その一例として、第2段落にメインの賛成と反対の根拠を書き、第3段落で補足となるそれぞれの根拠を書く方法が紹介されています。
引用の仕方
現代の学問分野において、私たちは盗用についてとても厳しく教わります。
他人の発言や作品をエッセイで用いる際は、しっかりとした手順を踏む必要があるのです。
これは現代の価値観ですから、古代ローマやギリシャの偉人が聞いたら、「そんな馬鹿げたことがあってたまるか」と言うかもしれません。
しかし、現代のルールは現代のルールです。まずは、
引用のキーポイントについてさらっておきましょう。
- エッセイの主張を支持する確かな根拠を示す。
- 印象に残りやすい強力で、エレガント(格式高く、簡潔)な文章を引用をする。
- 自分の主張と反する意見を引用するときは、初めに引用文を書くこと。(”AはBである”と言った。だから、この主張を間違っている)
- 引用はオリジナルの文章より長くなってはならない
引用を構成するのは3文
まずは、引用の適切な使用方法から見ていきます。エッセイでは引用をする際に3文書く必要があります。
最初に、⒈引用への導入文
脈絡なく引用を行うことはできませんから、自然に引用文へとつなげる文章が必要になります。
そして、⒉引用文
言わずもがな、引用文です。引用した文章を書きましょう。
最後に、⒊引用の説明文
引用した文章が、どのように効果的でエッセイの主張を支持するのかを述べましょう。
ティムはここで、引用を説明することに関してこんな例えを用いています。
引用の説明とは指輪から宝石の部分を手に取り、色んな角度から眺め、そのうち1つか2つの素晴らしいカットの輝きに触れ、再び指輪に戻すようなものだ。
ティム・ウィルソン
引用文の素晴らしさについて、くどくどと説明する必要はなく、1つか2つなぜその引用文が主張の根拠となるのかを示すこと。そして、その説明を適切な形で行う(宝石を指輪に戻す)作業が必要なわけです。
句読点の使い方
引用する際には、句読点の使い方にもルールがあります。引用の例を下記に並べました。
- XXX says : “blah blah blah…”
- XXX said that “blah blah blah…”
- As XXX points out in ” 作品名”, “blah blah blah…”, however blah blah blah
カンマ( , )→ 不完全な一文を引用する際はカンマを使います。
コロン(:)→ 完全な一文を引用する際に使います。
エリプシス(…)→ 引用の一部分を削ったことを示す。
引用への導入に効果的な動詞一覧
argues, writes, notes, concludes, states, insists, asserts, counters, observes, suggests, points out, claims, demonstrates, explains, reveals
引用をしない方法もある
引用は非常に強力ですが、思い浮かんだすべての引用を使うことはできません。
特に歴史上の出来事や人物については特に明確に引用をせずとも言及することができるでしょう。
まとめ
今回は、エッセイの書き方について学んでいきました。
モーニングコーヒーを片手にエッセイを1枚したためる。そんな朝があってもいいかもしれませんね。
参照の動画は、こちら→How to write a good essay
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